2014.11.13

11月10日付 メリマンコラム  《回顧と展望》その2

貴金属市場はどうだろう。金相場は先週7日に1,130.50(12月限)をつけ、4.5年サイクル内での新安値を更新した。MMAゴールドレポートではここに至るまでの目標値及び日柄を設定、的中させている。結局この日1,179まで上昇、週の引け値は1,169.80で終わっている。銀は7日の取引開始序盤で15.04まで下落。しかし大引けは15.75付近で終わっている。一方原油市場は11月4日に75.84まで下落。数年来の新安値を更新した。通貨市場ではユーロドルが7日に1.2357まで下落。これは2012年8月以来の安値水準。相場は2010年と2012年に1.2000エリアで形成されたダブルボトムを再テストないしこれを割り込もうとしているように見える。疑問点はユーロ相場が貴金属の足枷になるかどうか。更に他の商品市場も下げすぎである。この下げは過去数ヵ月に及んでいる。この問題についてはフォーキャスト2015の中で補足していくつもりである。

 今後の金相場の値動きは、スイスで“Save Our Swiss Gold.”(我がスイスの金を守れ)を旗印に進められている11月30日の国民投票の結果が大きく影響を与える可能性がある。現時点での大半の世論調査では否決されるであろうと見られている。しかしながら、日柄的にここはどんでん返しの時期であり、多くの新しいトレンドが始まる時期でもある。何故ならジオコスミックでは、2012年6月に始まり、2015年3月に終わる主要アスペクトである強力な「天王星・冥王星ワクシングスクエア」の残り最後の数ヵ月に突入しているからだ。本質的に(2012年から都合7回形成されるこのスクエアの)最後の2回は2014年11月~2015年3月に影響を与える。これは確実に(振り子のように)揺れる政治、経済、金融市場のトレンド見通しへのシフトを意味する。

ただ、この動きはいささか早めに進行し始めたのかもしれない。11月を待たずして、世界の株価指数は各国の中央銀行の支援を受け、10月中旬(まさに水星逆行の中間点部分)にはクレッシェンドの最終部分に向かい始めた。この花火大会の模様を簡単にまとめてみよう。

7月中旬(7月17~24日)、米国を含む大半の各国株式市場で数年来ないし史上最高値を形成する場面が出現した。例えばNYダウは17,151でトップアウト。これが第1のピークとなる。その後株式相場は8月7~8日にむけて大きく下げる(ダウは16,333)。これが第1の谷底場面だ。更にその後は木星・天王星トライン(120度)が形成された9月25日の影響下の時間帯(9月19~25日)に向けて新高値を更新(第2のピーク)、そこから反落した相場は10月15~17日まで下げて第1の谷底場面の値位置を割り込む(第2の谷底場面)。そしてここから反騰した相場は花火大会のクライマックスに向けて色鮮やかな展開を見せる。特にこの時火星が射手座から山羊座にサインチェンジしている(10月26日)。目下、相場は第3のピークの渦中にある。天王星・冥王星スクエア最後の5ヵ月間で。我々はあと何回ピークと谷に出くわすのであろうか?

恐らく、まだしばらくは出くわす事になりそうだ。