昭和の風林史(昭和四八年二月三日掲載分)

下げ地点見て 再度買い方針を

小豆は安心買い人気になっていた。押し目を入れるとまた新鮮な相場になる。手亡も同じ事。

「提げて来し壬生菜の雪をはらひけり 冬水」

きょうは節分。旧の正月に当たる。月齢は朔である。節分は節(ふし)変わりとされ、騰げ続けて来た相場は節分天井として警戒され、古来、節分の前後を相場師は用心したものである。

節分の次の日が立春。

春立つとはなんとも気分の明るくなる語である。

〝登楼萬楼萬里春〟〝桃李争妍〟。〝春日遅遅〟。〝東風解凍〟―とまではまだいかないが立春大吉、満堂和気生嘉祥。

一花開いて天下春なり。梅は暖冬の影響で早い。

小豆相場も、手亡相場もひと呼吸してよいところで押し目を入れた。

押すところでは押す。無理をしていない相場である。やや安心買いの傾向が見られただけに、相場を冷やす必要もあろう。

確かに市場は安心買いになっていた。どこを買っても儲かるという一月の相場であったが、株式市場に見る如く、下げる時は下げるのが相場である。

この小豆、千円押しがはいってもよいのではなかろうか。

一万三千五百円は当初の目標値であった。目標値に達すれば利食いするのが礼儀である。

深い目に押すか、浅く押してジグザグするか。ともかくこの押し目幅によって次の上値目標は一万五千円ないし七千円という事になる。

ふり返れば、一月大発会から四千円幅を突進した。なんとも凄い勢いである。三分の一押しで一万一千八、九百円。しかし一万二千円ラインは割るまい。

大勢は、あくまでも強気一貫でよい。それは、夏の天候が、やはり不安である事と田中内閣の続く限りインフレが尾を引くからである。

手亡はどうか。九千五、六百円どころの壁を破るためには、押し目なしの一本騰げでは無理。やはり押したり突いたりしなければならない。

いずれこの手亡も一万円→一万一千円という相場に成長するであろう。

当面、どの地点まで押すか。深ければ深いほど妙味が出てくる。よしんば先限八千二、三百円というような安値に落ち込んでも、この相場は再度強烈な出直りに転ずるのだ。

小豆、手亡とも、どこまで押すか。深ければ深いでよし。浅ければ浅いでよしのところ。

●編集部注
これは暴論だが、長期トレンドに乗れば、何も考えぬ馬鹿ほど儲かる。
小利口はあれこれと考えて、つい猪口才なポジションを仕掛けて無駄に手数料を払う事になる。

【昭和四八年二月二日小豆七月限大阪一万二七〇〇円・四四〇円安/東京一万二九五〇円・三八〇円安】