昭和の風林史(昭和五十年五月七日掲載分)

線型上昇暗示 雄大なる相場へ

小豆相場が非常に新鮮に見えてきた。五月は風光る。風薫るという。小豆線型また光る。

「えにしだの黄にむせびたる五月かな 万太郎」

◇…小豆相場のケイ線が各限とも有力な買い線になっている事は、小豆の線を引いている人々は、すでに感じている事だろう。

〔小豆五月限〕(以下いずれも大阪市場基準)=一万六千円ライン中心に日足11本は短陽線が仕勝っているこれは上伸を暗示する。特に五千九百円寄りの25日陽線と、五月1日五千九百円寄りの陽線は強力な買い線。

〔小豆六月限〕=六千二百円と三百円のところでケイ線のあらゆる種類の型が組み重なっている。この集団線を上放れて五百円カイとくれば早い足になる。

〔小豆七月限〕=基準が完全に変化していることを物語る。斜線帯75度の下げ波動から離脱し、上昇初期の肩上がり60度の斜線帯に早くも乗っている。七千円乗せからの波動が楽しみ。七千百二十円を抜くと拍車をかけて一代の高値七千六百三十円をマークする。

〔小豆八月限〕=非常に珍しい線(組み)が出ている。24・25・26日の三本である。今のところ八千四十円が付く線型。七千三百三十円を大引けで買い切ってしまうと、三月20日(彼岸)につけた瞬間安値(六千百八十円)が強力な威力を発揮し、この値を点にして70度の角度で雄大な相場に発展していくだろう。週間足もまた素晴らしい。節(せつ)足も小刻みな買い線が無数に出現している。一代足は七千百九十円抜けから陽に転ず。

〔小豆九月限〕=三日棒が判りやすい。日足で七千百九十円、三百七十円抜けが急所になっている。下り65度、天地三百円幅の斜線帯から脱してV字反騰へ。すでに充分の買い線。七千七百円抜けが相場としての重大急所。買い切って引けると八千円相場に感性があがる。節足は買いの買い線出現中。八月限同様に、きわめて珍しい買い線も四本組み合わせで出ている。天災期の本命限月。七千五百円まではどこを買っても安心。

〔小豆十月限〕=八千五百円がついてもよい線型。付いてもよいという事は、そこまでは現時点で無理がない相場と見る。

以上、線型から判断してみた。線は神秘である。線は呼びかければ応ずる。一本一本に生命がある。読みとるべきだ。

●編集部注
エリザベス女王が訪日した翌日、大阪では地下鉄にラインカラー導入。主要色を東西で比較すると比較すると面白い。
大阪で赤は御堂筋線。東京では丸の内線である。

【昭和五十年五月六日小豆十月限大阪一万七三〇〇円・一六〇円高/東京一万七三八〇円・一九〇円高】