昭和の風林史(昭和五八年三月二十六日掲載分)

四月相場の大本命は輸大

四月は輸大全限四千円台の相場展開になろう。ゴムは山上から丸太棒転がす如く。

輸大の自己玉売りが急減している。

大衆の買いがやれやれで降りる格好だ。

週明け納会は一段高に買われたあと、押し目の入るリズムだが、新ポ九月限は、買いの本命限月。

月末の押したところを買っておけば四月全限四千円相場の開幕に十分間に合うわけだ。

人々はまだ中豆圧迫におびえているが、交易会は数量的にも価格面でも、売り方の期待が裏切られ、IOM相場の色彩を強くすることになろう。

すでに安値の売り玉はサヤすべりどころか、引かされている。

相場の基調が完全に上値指向していることを知らないと、意外や意外、そんな馬鹿なと、思ってもいない水準に横並びする。

大きな取り組み。大きな出来高。地鳴りしながら水準を上げる怖さ。

これはなにかを暗示している。

中豆値上げ。六月以降積みの契約難航。四月入船遅延。シカゴ続騰。円安。フレート高騰。安値売りのヘッジ玉踏み上げ。大衆の値頃売り。自己玉の買い転換。中豆の実需手当て活発化。天候不順予測等々。

このようなことになると千里の目を窮めんと欲して更に上る一層の楼。

われわれは強気するのが早や過ぎたが、桜花爛漫四月愁眉開かん。

ゴムが納会予想外の渡し物。二百三十円割れまでは祇園精舎の鐘の声。諸行無常である。ただ春の夜の夢の如し。

一月大発会からの上げかたが余りにも鋭角でしかも高値で煎れが出尽くした。

人間でも天才は短命なように、早や過ぎた上げは、実にモロイものである。

小豆は勢いづいているところを売ると火に油だから燃えきるまで見ておればよい。

●編集部註
 平成最後の3月、ミュージシャンが麻薬で逮捕された。お上は芋づる式に有名人を捕まえたいらしく、リストには先般海外で賞を取った映画で主役を演じた人物がいた。
 その人物は別の映画で麻薬中毒の情報屋を演じていたのだが、その映画は84年に作られたドラマのリメイクで、この頃巷を賑わした写真週刊誌の編集部が舞台であった。
 作品内で裁判所に出廷した元首相を隠し撮りするエピソードがある事から、この雑誌編集部のモデルは、明かにその昔新潮社から出ていた「フォーカス」であった。
 同誌は83年3月に発行部数100万部突破。これに便乗すべく、各社から同様の写真誌が創刊される。今もあるフライデ ーもそのうちの一つだ。