模索せる強弱 押し目買い人気
天井を確認するまでは値ごろを考えず買い一貫という方法と、深押しを待って買う方法がある。
「鴉の子一羽になりて育ちけり 鬼城」
決まったようで、まだ決まらぬような小豆相場だ。
総体に押し目買いという人気に変わった。
二万一千円必至説、二万三千円目標など聞かれる。
多雨、日照不足、低温―。即ち天候は悪いコースを着々と進んでいる。それは典型的な冷夏型である。
一方、ここで、売り場狙いという横槍組の存在も知っておかなければなるまい。
買いにくい水準だ―と逡巡しているところを抜く手も見せぬ早撃ちトミーのS高二連発で傷ついた。
しかし、買う気はせん。この相場、仮りに二万円台があろうと、凶作だろうと必ず天井する。天井すれば必ず暴落する。
七月に天井するか、八月に天井するか、それは判らぬが、その時、男は一度勝負する。
白髪三千丈、愁いによってかくのごとく長し―は李白の詩であるが、いざ大相場、大天井打てば、暴落八千丁奈落の底に叩き込まん。
上げと、下げとを取らなくてもよいという考え方である。天井を打つまで息を詰めて見守る。ひとたび天井すれば駒も潰れんばかり一瀉千里に売りをかける。
思えば昭和46年の増山相場(10月7日天井)も昨年の板崎相場(7月13日天井)も、買い方は九仭の功を一簣に欠いている。
その時、売り方は道中苦しかったが、辛抱する木には花が咲き、勝利の女神がほほえんだ。
そういう長い目で見た、いわゆる小豆相場の戦略構想を組み立てている人もある。
いやいや、上値がある事が判っていて見逃す手はないさ。押し目買いで次の二万円抜けの爆走を取ればよい。
よもや、千円押しは入るまいという見方。入っても八千円割れ絶好の買い場になろう―と。
七千円中心(と見る相場)だったものが八千円中心と変わった。
現実に、産地の天候が悪かった分だけ水準を引き上げた。
目先的には天候が回復するか、輸入発券がどこで出るか、などの材料が関心事だ。21日にS高であけた空間窓を埋めたあたり、中勢的買い場と見られている。
●編集部注
相場とは全く関係のない話だが、この月に国土庁が設置されている。
相場は相変わらず荒れている。つくづく「休むも相場」とはよく言ったものだ。
【昭和四九年六月二四日小豆十一月限大阪一万八六九〇円・九〇円安/東京一万八七〇〇円・七〇円安】