弱気がふえる だが暴騰含みだ
目に見えて弱気がふえているが相場は逆に爆発しそうだ。物の値段として二万円が妥当な小豆。
「麦茶冷し井戸より上ぐる音すなり 圭岳」
クロウト筋は小豆相場に対して警戒心が強い。それは日柄の面で用心するからだ。しかし総体的に弱気のクロウト筋は、下げて、どのあたりを見ているかといえば千円下げである。
しかも千円下げた地点は成り行きの買い場と見ている。いうなら千円下を買いたい弱気なのだ。
山梨商事の霜村昭平社長は〝大勢絶対強気方針を崩してはならない〟と小豆と米価との比較観から『49年産小豆は二万円が必ず時相場になる。生産者米価の37・4%アップという現実を直視すべきだ。昔から小豆は米より二~三割高いものである。米一俵が庭先で一万四千円。この二~三割高として一万七千五百円。山買い費用、値上がりする運賃、調整選別の費用など一俵につき三千円はかかる。そうすると消費地価格二万五百円だ。これでは相場は叩けないし、下げきれない』
『目先的に土用の天候や作柄の回復などを売り材料にしているようだが、私は俵(たわら)の数の問題ではないと思う。二万円が小豆の正しい値段であるという問題だ。収穫量の多い少ないの次元ではない』
『相場というものは先見性で動く。47年産の小豆は一万二千円が正しい値段であった。48年産は一万五千円が妥当な水準である。七、八、九、十月限の値段が一万六千円と千円も上にあることや60万俵の供給量があるといわれる北海道の古品の相場が下げきれないのも先行きの物の値段を知っているからだ。相場とはどの値段が正しい値段であるかを掴みさえすれば判り易い。49年産→50年産と先々の社会現象とその相場環境を考えてみれば小豆の二万円時代は目の前に来ている』。
市場は全般に高値警戒感を強めている。日柄の経過。天候の回復。買い方大手の後退。頭つかえの線型。巧者筋の弱気観なども目につく。
しかし、この相場は下げきれない。崩すことも出来ないだろう。
否、七月八日の高値(大阪九千二百九十円12月限)を買い切れば爆走する。
線型で見る大きなダンゴは火薬が充満した樽に見えてくる。火がつけば天をも突き抜ける火柱が立つだろう。時間を買うつもりで黙って強気せよ。
●編集部註
火薬相場は爆発する。
とんでもない値がつく。
しかし、火薬爆発は消えるのも早いのだ。
【昭和四九年七月二二日小豆十二月限大阪一万八九〇〇円・九〇円高/東京一万八九二〇円・七〇円高】