基調上値指向 定期は割安だ!
産地は、これだけ戻しても古品小豆を売ってこない。値段が気に入らないのだ。定期は割安だ。
「散り急ぐ銀杏黄葉の夜も散る 火臣」
小豆の一万七千四、五百円どころの抵抗は、かなり強いものがある。北海道先限引き継ぎ線にも一万七千二百円~四百円に大きなダンゴがあって、これが抜ければ八千円相場も時の勢いであろうが、およそ二千円幅を戻したところだけに、攻防戦が展開される場面である。
ところで相場のほうは売り屋も、買い屋も時分の玉の整理段階である。
安いところを買った人はひとまず利食い。
安値を売った人は、このあたりでナンピンをかける。
市場の人気面は、まったくといってよいほど弱い。
従って、相場が強張れば、なお売り上がってくるだろう。
新穀の出回りを背景にしているから気分的に売りやすいのかもしれない。
しかし、48年産(古品)二等中間で一万四千七百円。十勝一万四千九百円の現物気配(8日朝)である。
また、これだけ相場が戻ったことから産地の48年産小豆の売り物が急増するのではないかと懸念されていたが、意外にも産地は冷静だった。
すでに中間地帯も石狩、空知等も鎌入れが終わった。
収穫して俵に入れる段階で農林省予測の数字一七八㌔が現実には一五五㌔程度と、かなり減少していることが注目される。
そういうことから農家も48年産(古品)二等小豆は素俵の一万四千円以下は値段が気にいらず、これを消費地価格にすれば一万六千円ということになり、定期は、いかにも割安だ。
49年新穀になると農家は一万五千五百円以上で売りたい。この値段に運賃その他諸掛かりを加えると消費地一万七千五百円が最低となり、やはり定期市場は割安である。
ともあれ、現物の売れ行きは順調であるし、産地旧穀在庫は値段が気にいらぬため活発には動かない。
こういう状況が続けば必然的に年末需要最盛期にかけて〝有りガスレ〟現象が判然としてくるだろう。
目先、先限七千円どころで押したり突いたりしながらの小幅逆張り的な動きをするとしても終局は七千五百円抜け→踏み上げ→八千四百円(三分の二戻し)となりそうだ。
●編集部注
昨今、田中角栄関連本が多く出ている。大半が賛辞であり。その中に文藝春秋も加わっている。
節操のなさに鼻白む。
「今太閤」ともてはやして、その後「金権政治家」と叩きまくったのは何処のどなた様達か。そのきっかけはこの日発売の月刊誌『文藝春秋』であった。
【昭和四九年十月八日小豆三月限大阪一万六六三〇円・三一〇円安/東京一万六七八〇円・三〇〇円安】