二万円時代へ 再び挑戦の相場
小豆相場は、なにかを見通しているように思える。大手直りの二万円時代への出発という感じだ。
「草川のそよりともせぬ曼珠沙華 蛇笏」
大正九年のパニック時、株式は82%暴落した。生糸相場は75%、綿糸は61%、期米は55%の値下がりだった。
昨年天井を打って今年に入って毛糸相場が惨落したが、この下げが62%。綿糸は56%。乾繭が50%の下げ幅である。
そしてゴムは48%。生糸は事業団の買い支えもあって38%の下げ。株式は26%。小豆は18%となっている。
小豆が他商品に比較して下げ幅が二割に満たないところに注目したい。
なぜだろうか。
生産者コストが上がっている。収穫量がまだ不確定である。農産物である。需要期に入っている。生産者が安売りしない。熱狂的に買われなかったから反動も軽い―等々、いくつか挙げられよう。
しかし、現在の小豆は昭和50年につながり、昭和50年は大幅な作付け面積の減少が予想されるし、大冷害、大凶作の回り年でもある。そういう観点から、恐らく来年は二万円時代にはいるだろうという先高期待が根強いことも見逃せないのだ。
さて、これからの相場を考える上において…
48年相場は―
七月13日天井九月11日底
49年相場は―
七月26日天井九月10日底というパターンである。
48年は七月13日から九月11日までおよそ九千円幅を下げたが49年は同期間中四千円ちょっとの下げである。
ここのところに、これからの小豆相場の動向を解く鍵があると思う。
筆者は、現在の小豆相場は二月四日立春から新しく始まった公言相場だと解する。
昨年九月11日仲秋名月の大底から本年大発会御祝儀相場天井までの上昇は、即ち狂乱物価時代最後のフィナーレで石油危機という天から降った刺激材料によるものだった。
その反動が半値押し一万四千三百円地点(二月四日)である。ここで板崎氏が投げていることは相場のアクセサリーだろう。
二月四日立春からの相場は今も続いている。
七月26日天井、九月10日底とはいうものの、この間に熱狂したことがない。ということは人気を手亡に奪われたからだ。そのため天候相場特有の協力規制が今年は見られなかった。
相場は無理をしていないし、玉整理も完了したから出直り態勢である。
●編集部註
昭和四九年九月十四日。東京市場の日足に陰線の星が出た。
そこから九営業日、買い方は地獄絵図を見る。
【昭和四九年九月十四日小豆二月限大阪一万七三五〇円・一二〇円高/東京一万七四二〇円・一五〇円高】