昭和の風林史(昭和五十年一月十日掲載分)

積極買いよし 手亡も火噴かん

手亡は水がめから火を噴く相場になろう。小豆も先限一万七千四百円までは勢いに乗る。

「福笹をかつげば肩に小判かな 青邨」

市場の気分としては、特に小豆など、売りの時代が終わりつつある事を感じ取っているようだ。

売り玉を越年させた人は、悪い悪いの気分ほど値下がりしていない。いやへたすると。引かされるのではないか?という心配が出ている。

思えば30万俵のタナ上げ当時、この材料が相場に刺激を与えることがなかった。結局この大材料は、親の意見と冷酒同様、あとになって利いてくるだろう。

古品小豆相場の繰越にしても数量が判っているのだから、相場には充分織り込み済みの材料だ。

それより、将来にかけての未知の大材料、即ち本年産の作付け面積大幅減と、今年の天候が、重要な思惑の対象になる。

線型は十二月18日を底にして斜め肩上がり。

四月限一代棒で見ると判然としているのが一万六千五百円のライン。十一月20日安値と十二月20日安値、この両足揃えた線を下に切って、いうなら放れたわけだが、いま相場はこの一万六千五百円ラインに食い込んできたから、放れにつけで売った玉は全部損勘定でこの踏み上げが出れば四月限半値戻し地点一万六千八百円。勢いを得れば三分の二戻しの一万七千百五十円があろう。

四・六月限のサヤ二百五十円と見て、先限一万七千四百円。

五月限(大阪)で一万七千十円抜けが千円棒の陽転化地点。

千円棒が陽転すれば市場は弾みをつけるだろうし、先限一万七千四百円どころは十一月1日、四月限発会の値段で、新穀一本の期待がこめられ、まず妥当な水準と見られたところだ。

悪い悪いの超弱気の手亡にしても取り組みが太り出したし、先限一万三千円は線がダンゴになってかたまり、これは大底表示だ。

しかも手亡は小豆同様去年の暮れの18日に安値をつけている。

昨年三階から大地に手をつく凄い下げ相場を演じてきた手亡だ。直るとなればストップ高であろうしまさしく水瓶(がめ)から火を噴く相場になるだろう。

相場というものは、どんな材料でも知ったらしまいである。小豆、手亡積極買いでよし。

●編集部註
 昭和五十年である。

 米国はフォード政権。英国では2月にサッチャー政権が誕生する年だ。

 毎日放送で「まんが日本昔ばなし」の放送が開始された年でもある。

【昭和五十年一月九日小豆六月限大阪一万六九二〇円・三七〇円高/東京一万六九八〇円・三八〇円高】