昭和の風林史(昭和五十年一月二十日掲載分)

大相場の序曲 颯爽堂々の行進

相場の押し目は竹の節(ふし)である。伸びては押し、押しては伸びる。小豆、手亡強気一貫。

「寒釣のいでたちしかと見えにけり 舟月」

小豆の一万七千五百円あたりは、ひとまず利食い場だと考えている人や、この小豆相場は一万七千五百円以上のものでない―と、先入観にとらわれている人が案外多いのはどうしてだろうか。

手亡。この手亡は強烈型である。小豆の取り組みを上回った。

しかし、輸入雑豆の圧迫を恐れて、一万四千五百円以上は、へっぴり腰である。

目先を言えば、小豆手亡とも利食い押しが軽く入るところかもしれない。

日柄の目を読むなら3・5・7・12本。新値12~13本あたりが穀物相場の場合屈折点になるのは常識。

手亡。一月9日先三本S高で急伸して、一、二、三、四本と買われて軽く押して金曜五本目の夜放れ高。

土、日の二連休明け、もう一段高に、思い切って伸び切れば利食い押しもあるだろう。

線型では一万五千五百円マークが暗示された。

小豆。今年の本命は結局のところ小豆に落ち着くだろう。

小豆の動きはダイナミックである。今年に入って品物の売れ行きは好転している。そして案外在庫が少ないのである。

人々は七千五百円以上になると大挙して産地が売ってくるだろうと用心しているけれど、農家にしても今年の小豆は大型相場であるという予想をしているから売り急ぐことはない。

本年小豆相場の二万円抜け予想は、消費地の投機家だけが考えていると思ったら大間違いだ。生産者がもっと真剣に考えている。

目先的には小豆の安値十二月18日から新値九本目で二連休に入って、今週月火水あたりで利食い押しの入るあたり。

これを軽くいなしておいて一万七千七百五十円の節(ふし)を取り切れば昨年八月5日の急所一万八千二百二十円を千円棒でも埋めに行く力がつく。弾みだ。

一月以降の産地供給力は小豆百六十万俵。枚数にして四万枚。一枚の証拠金六万五千円で二十二億円のもの。全商品業界の預り証拠金約六百億円。毛糸市場から妙味ある穀物に、ちょっと証拠金が動けば、なんという事もない。

手亡は三十万俵割れという極品薄の状態である。

●編集部註
 これは「狼が来たぞ~」の原理であるといえよう。

 昭和五十年一月から四月まで毎月、一万七五〇〇円を超えると売られた。

 五月も超えた。しかし、そのまま上げていった。

【昭和五十年一月十七日小豆六月限大阪一万七二九〇円・三二〇円高/東京一万七四四〇円・三三〇円高】