投機の車軸が 大回転するのだ
投機の車軸が大回転しだせばピーであろうと手亡であろうと豆から火が吹く。小豆だってそうだ。
「鶯や薮の中には去年の雪 子規」
小豆相場を見ていると、下げていくという感じは受けない。手亡が(ピービーンズが)足を引っ張らなければ50万俵のタナ上げで舞い上がった相場である。
考えてみれば、いま小豆が手亡に引っ張られていることが、先に行って大相場を展開させる原動力になるように思う。
大器晩成型とでもいうか。
作付け面積の大幅な減反。これは見えている。
従って生産者も天災期の大相場を狙って現物を抱いている。天佑を保有し現物を保有するのである。
思えば昨年七月の一万九千円台の相場。あの時でさえ生産者は大挙して売らなかった。ということは、小豆の流通機構が昔と違って変革していることもあろうが、生産者は、懐にゆとりが出来、気に入る値が出るまで換金を急がない。
ホクレンの50万俵タナ上げもさることながら、生産者の換金を急がない現実は、ゆうに50万俵以上の実質的なタナ上げといえよう。俵は幾万ありとてもそのうちの百万俵が凍結されている現状を見ると、消費地は、どこかで極端な品ガスレをきたすだろう。
早や二月。七月限は天災期の限月である。
天候相場は、つい先ごろ終わったような気がするが、月日の経つのは早いものでもう天災期限月が建つ。
目先的に、先限の17日の高値(大阪七千二百九十円)を抜けば、倍返し七千九百円の相場である。
新値一本、二本、三本と押して23日寄りで押し目を終わり、再び疾走の態勢にある。
この事は、手亡と言うお隣りの相場を気にしながらも、小豆は小豆という自尊心を小豆が持とうとしているあらわれで、そうだ、Pがなにさ。手亡がなにさ。小豆は相場の花形じゃないか。歩兵の本領は散兵戦、散兵戦の花は機関銃。
小豆の本領は天候相場。
手亡にしてもピービーンズを渡されたら処分出来ないなどというが、投機の車輪が大回転しだせば、手亡だろうとピービーンズだろうと証券は証券で、株券のつもりで、掴んだピーはすぐに次の手に渡してしまえばよいわけだ。遠い先に行けばいざ知らず、相場はこれからという時にグズグズするなといいたい。
●編集部註
一騎駆けは合戦の華。
しかし、相手が風車だとドンキホーテとなる。
勝負時と撃柝一声。されど後陣が続かなければ、悲しい結末が待っている。
【昭和五十年一月二八日小豆大阪一万六九一〇円・二〇円高/東京一万六九五〇円・三〇円安】