発会売り込む その反動が出る
小豆も手亡も上値指向型である。目先的には強気して利食いの出来る相場になっている。
「寒梅や筧から立つ水けぶり 飄亭」
現在、世界の人口は約37億人だそうだ。ネオ・マルサス理論では年2%ずつねずみ算でこれが増加する。
一年に約八千万人が増えていく勘定だから恐ろしい。
人類は深刻な食糧パニックの前夜にある。石油と共に各国は食糧の備蓄に懸命で、アメリカなどの食糧の輸出国は、食糧を石油以上の武器として使用する可能性もあるし、また、収穫高は常に天候に左右されるだけに。アメリカの不作は世界にショックを与えよう。
そういう事から日本も本格的に食糧増産に取り組みつつある。
食糧増産といえば、洸だぢな未開拓地を持つ北海道しかない。北海道の農用地は水田、普通畑、樹園地、牧草地を合わせて49年八月一日で百六万百五十ヘクタール(前年同期比一万四千六百ヘクタール増)であったが、これを十年計画で百万ヘクタールの増加(現在の二倍)を道農業会議は計画している。
この計画は今後急速に具体化していくことであろう。その中で雑穀、特に相場商品の中心である小豆、菜豆類が、どのような位置づけをされるか注目されよう。
さて、市場のほうは薄商いである。
下値は保証されているがいま、積極的に値を追ってまで買う材料も見当たらぬ。
自然模様眺めとなる。
しかし、線型としては暮れの18日に玉整理が出来、大納会(27日)までの日足線八本中、七本までが陽線引けで、相場は明らかに上値を指向している。
大発会の抑え込み線、これで、各店ともかなり売り込んでいる。大発会は小豆に限らず全商品にわたって顧客筋は売った。
これは昨年の大発会が高値になって、あと大下げした苦い経験を持っていることと、世相一般の厳しさ、株式相場が売られたことなどが心理的に影響している。
七日七草。この日の相場は非常に商いが薄かった。値を付けただけという感じの相場である。
そして八日、先限が大発会寄りの値を抜いた。その気にさえなれば七千円大台に乗せられる相場である。
あまりにも大発会を売り過ぎた裏目が出るのではなかろうか。手亡も三千円は大底である。
●編集部註
人口と経済、相場の関係は深遠なる世界である。
先進国において、金を使う30~40代の人口と株式の上昇は比例していると説くエコノミストの講演に、昔行った事がある。
【昭和五十年一月八日小豆六月限大阪一万六五五〇円・六〇円高/東京一万六六〇〇円・六〇円安】