昭和の風林史(昭和五十年二月十八日掲載分)

恐るべき線型 人々は凝視する

恐るべき取り組みと恐るべき線型の手亡相場。火がつけば大爆発だ。人々は凝視している。

「雉子啼く浅間がくれに菖蒲の芽 普羅」

手亡相場に火がついて、コンビナートの爆発ではないが燃え出したら困る相場の建て玉もあるから、火がつきかけると消火に努めるが、大勢的には手亡相場の大爆発は止めて止まらぬ四・三の手。ばっちり王手飛車の筋である。

小豆の期近限月は、戻れば再度売られもしようが、今の手亡は本年の作柄が決まるまでは売られる材料がない。

ピービーンズの輸入にしても外貨のワクが削減されて、無制限に輸入できるわけでない。

収穫は四十八万八千俵。商品になって出回る数字は四十万俵。

定期の枚数にして一万枚である。

六市場の取り組み十三万枚から、まもなく十五万枚に達するが如き勢い。

しかも線型が凄い。四、五、六、七月限の四千円以下の値段は、もう磐石の基盤である。

人々は、この線型を眺め、そして〝恐るべき取り組み〟を凝視し、来るべき大爆発を予測するのである。

なによりもいま注目すべきは二月3日新ポの七月限日足線赤一本である。月の中旬を過ぎても相場はこの新ポに建てた強力陽線に厳然と支えられている。

大阪寄り付き四千百円。常に相場は、この値段以上にある。

この事は決して軽視出来ない。なぜならば、相場は買い方の勢力圏内にあることを知らしめているからだ。

六月限一代足を見ても、一月大発会6日の大引け値段が最安値になっている。この値を売った取り組みは以来救われるところがないのである。

手亡相場は明らかに上値を指向している。要はきっかけである。買い玉を充分に仕込んでおいて機の熟すのを待つことであろう。

さて、これは相場とは関係ない事であるが、わが商品業界の知性と信用にかかわる問題なので注意をうながした。

他でもない。15、16日の連休に指導的立場の業界人十名ほどが韓国はウォーカー・ヒルに旅行した事である。旅行や、ささやかなギャンブルについて、とやかく言う筋合いではないが、影響するところ大なるものがあった過去の事件を知る者にとっては憂慮するのである。

●編集部註
 気になって韓国のカジノの歴史を調べてみた。

 クーデターで政権を掌握した朴正煕は、外貨獲得のため1967年にカジノ開業を認めたという。

 70年代に入ると、ウオーカー・ヒルは外国人専用の賭博街になっている。

【昭和五十年二月十七日小豆七月限大阪一万七千二百円・四〇円高/東京一万七二二〇円・六〇円高】