リスク少ない 有利な投機物件
来年が大幅減反で大凶作という可能性に賭けて大金持ちが土地を買うより有利だと小豆に投機する。
「柿ぬしや梢はちかきあらし山 去来」
アメリカはソ連向け穀物輸出を承認制として輸出規制の傾向を示した。
アメリカの大豆、小麦、トウモロコシなど穀物と綿花は収穫期前の積雪と霜害で予想外の被害を出している。
国会でもアメリカ国民は大量の小豆をソ連に輸出したため、非常に高いパンを買わされた。アメリカ国民を犠牲にした穀物輸出は規制すべきだと論議された。
天候に左右される農作物の収穫は世界的な異常気象で各国とも不安定である。
そして人類の食糧不安は人口の爆発と異常気象の両面から追いたてられている。穀物も大なる資源である。
この時、日本は、その食糧のほとんどを海外に依存し、国民の食生活に対する不安は、日夜つきまとっている。
手亡相場が週明け市場でストップ高に買われたのもヨーロッパの異常寒波、ソ連の穀物大量買い付け、アメリカの雑穀の大被害、そして輸出の承認制、価格の高騰など、あらためて身近に感じ将来の穀物需給を考えたからにほかならない。
相場は革命した。
それが(絵に書いた)百六十一万俵の収穫でも、別の違った次元からの角度で小豆価格を眺めれば、一万七千円、八千円は地相場ということが判ろう。
度々書いてきたが、すでに相場は大底を打っている。
七月26日から九月28日までの下げ相場は、それはそれなりに一ツの相場として終わった。
先に、当欄で一万七千五百円どころには白虎隊の抵抗があるかもしれないが、下げ幅(天→底)の半値戻し地点を抜き、三分の二地点である八千四百円達成は、これはこれなりの相場として充分に期待出来る事を書いたが、相場は勢いをつけてくると新しい材料を呼ぶだろう。
即ち鎌入れ不足である。現実に収穫してみたらかなり減少していたという産地からの情報を、しきりに聞く昨今だ。
また、これからの大きな支柱となる考え方に、来年の作付け面積の大幅減反と、来年こそは大冷害、大凶作という不安感である。来年の小豆は確実に二万円時代と判れば、先物市場は必ず投機のウズが巻く。土地の思惑よりも有利なのだ。金持ちは見逃さない。
●編集部註
今も昔も、この週はノーベル賞ウィークである。
平成二八年はコロンビアの大統領のノーベル平和賞受賞が発表されたが、昭和四九年のこの日、佐藤栄作前首相の平和賞受賞が発表された。
【昭和四九年十月七日小豆三月限大阪一万六九四〇円・二〇〇円高/東京一万六八一〇円・二三〇円高】