急騰充分可能 下値にとどいた
市場人気は、まだ下値を言うが、小豆、手亡の七千円は、とどいていると思う。急反発も可能だ。
「消息のつたはしりごと一葉 夜半」
市場は相場の暴落によって小豆の平年作気分が支配している。しかし北海道から送られてくる作況データは甘楽寿司も楽観できるものではない。
十勝農試八月20日調べによれば小豆の草丈、本葉数は平年並みだが分枝数きわめて少なく、着莢数も著しく少ないという。
また、これからは台風シーズンである。
北海道の台風被害は台風が北海道の西岸を通過する夏台風は風の被害が出る。しかしこれからの秋台風は北海道の南側を通りやすく本道付近は前線が停滞しやすいため、これを刺激して雨の被害が出る。
秋の雨は手亡に被害を与える。長雨で色流れ、品質低下、大幅減収、三等品中心となった年もある。
市場は納会後の月末で閑散としている。
ここからは、値ごろの抵抗もあるし、本土に接近中の台風の進路も考えなければならない。
投げるだけ投げ、売るだけ売ったあとには現実だけが残る。
筆者は、いまの小豆相場が一万八千円台に回復することは、至難のわざだとは思わない。
人気としては、一万六千円割れ→一万五千円台の相場が言われるけれど、すでに一万七千円ラインが頑強であることを相場は知らしめている。
日足線のそれぞれが陰線とはいえ、その一本一本と、放れてからの〝たくしあげ〟の姿は、明らかに下値にとどいている格好でなんとしても目先、瀬年幅の急反騰は必至の情勢と判断するのである。
ここでサヤ関係も新穀と旧穀。小豆と手亡等、七月下旬ごろに比較して、かなり詰まっている。
下げ止まりは実勢に裏うちされている期近限月から顕著にあらわれ、それが人気に左右されやすい先限に影響しつつある。
手亡の相場にしても最大の難所〝秋の長雨〟時期を前にして、27、28日に叩いた値段は大底型で、東京市場の高納会は今後の手亡相場の動向を暗示したものだと思う。
小豆新穀の一万七千円。手亡新穀も同じく一万七千円。どうやらこのあたりが落ち着いた相場になるのではなかろうか。
●編集部註
時は平成二十八年、東北から北海道にかけ猛威を振るった台風10号の報道を横目に、昭和四九年の文章を読むと感慨深い。農産品市場は天候問題があるから厄介な時がある。
【昭和四九年八月三十日小豆一月限大阪一万七一九〇円・一三〇円高/東京一万七一二〇円・七〇円高】