昭和の風林史 (昭和四九年七月十九日掲載分)

手亡天井せず 小豆爆発高あり

手亡は天井していない。八百円ほどの押し目は好買い場になろう。小豆も買いのままで勝負。

「泡盛や汚れて老ゆる人の中 友二」

去年の七月13日に小豆相場は大天井を打っている。東京先限一万九千七百三十円。

市場では手亡の週間足の本数(日柄)を読んで、かなり気にしていた。

手亡は天井したのではないか?と。

筆者は、この手亡相場はまだ天井していないと見る。

もう一度高値を取りに行くだろう。押して八百円。

今の手亡相場は新穀限月で見るより古品限月で見るほうが判りやすい。

17日の高値は、10日(10月限)S安で叩いた押し目幅の倍返し地点で、傾向斜線帯70度の帯の上限を上抜いた利食い線。
そして現在までのところ手亡の呼吸は八百円幅である。従って押し目八百円以上は、成り行き買いで金の延べ棒になる。

手亡新穀先二本は一万八千円に遠慮している。ピービーンズなどの輸入採算圏内に入るからだ。

11月限一代を見るとS高四本打ち上げてS安一本。あと抜かずのS高二本をぶっぱなして浅く押したところだ。棒上げ四千丁。大きな相場であった。

それだけに警戒人気が強い。だが未だ天井せず。手亡は押し目買い絶対だ。

小豆はどうか。

目下の小豆は欲求不満型である。欲求不満を放置しておくと〝ウツ病〟になるか、ハイジャックでも仕出かして血を見る。

ダンゴで〝もちあう〟こと23本。このダンゴ型のカタマリをほぐすには千五百丁ほどの棒下げか、逆に千五百丁日を噴くしかない。

上か下かの可能性を考えてみる。日柄では下げる時期と見る人もある。

よし、仮りに下げたとする。その時、穀物市場の投機家は、成り行きで買うだろう。それがクロウトの手だ。下げる事によって勢力が破れ、相場は若返る。即ちショック療法である。逆に噴き上げた時は一体どうなるか。二万三、五百円どころ天井を打つかもしれない。

小豆は暴落よし、暴騰よしのノコギリ相場になっている。

輸入発券という材料も相場は織り込みつつある。発券による瞬間的な下げは、下げ幅が大きいほど反発がきつくなると見ておくべきだ。弱気の多い市場である。人も自分も同じ気分の時、気を転ずべし。

●編集部注
 「もう」は「まだ」なり。「まだ」は「もう」なり。

 いったいどっちやねん。

 ボヤキにも似たそんなつぶやきをした人が、昔いた事を思い出す。

 相場は終盤に入った。

【昭和四九年七月十八日小豆十二月限大阪一万八七五〇円・一六〇円安/東京一万八七五〇円・一一〇円安】