昭和の風林史(昭和五八年一月二九日掲載分)

小豆・八千円前後好売り場

小豆は材料一巡買うと高値?みになる。みじめな場面がくるだろう。輸大問答無用。

輸入大豆は全艦発進せよの線になった。

特に東京当限にまわる二月限の買い転換は注目に値する。

大阪二月限、三月限の一代足は安値、両足同値の二点底。

そして六月限は10日→17日の上げ幅のキッチリ半値押し。八百円抜けから逆注買いの理想型。

大阪先限半値押しだったが東京先限は三分の二押しだった。東京七百八十円から上伸力が強化する。

シカゴ期近は六㌦突破のための足ならしをしている。新年に入って27㌣を一気に立て、押し目を入れて20㌣の引き継ぎ足での上昇。まさしく線の理に叶った上げ波動そのものだ。

一方、円相場は難かしい動きをしているが、ひとまず11月1日から1月11日までの棒立ち火柱高で上げエネルギーを燃焼した。

穀取輸大は安値圏でのオーバー・ヘッジが上げの強力エネルギーになっている。安値買い玉は回転が利き、高値買い玉は薄紙はがすが如く追証がほどけて、一陽来福、これからがわが世の春の四千円奪回だ。

幸いなことに玄人という玄人は皆弱気。神戸の七色K先生も『倉庫の荷は二枚、二枚という崩しかたで、これでは強気できん。と思って売ったら高い。私が売るとなぜ高いのだ』。

星の流れと相場の線は、なんでも知っている。

時に旧暦満月。相場は一方に動きが片寄るところ。週明け→月替わり期待。

一方、小豆相場は、雑豆全般堅調のムードに支援され八千円指呼の間に買われた。

小豆も強気せんと、いかんのじゃないですか?とアドバイスが盛んにくるが、そうじゃない。一巡買われたあとの、みじめさが見えているような気がする。

一本足の大底はないという信念で高いほど糸をのばして売り上がろう。

●編集部註
 コツンと音がする―という表現をチャート分析で使う事がある。この時の大豆相場は、まさにコツンと音がしていた事がチャートを見ると判る。
 罫線に淫するなかれといわれるが、当時の週足を見ると、このコツンの安値を頭にチャートの教科書に掲載されてもおかしくない程に美しい逆三尊パターンが出来ている。
 買わない相場は強いもので、買い始めると急落する。これに懲りて買わないとまた上がり、今度こそはと買い参入するとまた下がる。曲がりやにはそんな線形である。