昭和の風林史(昭和五四年十一月十六日掲載分)

2017年11月24日

輸大の攻防激し 食うか食われるか

余り物に値なしという言葉は、今の小豆の期近限月を言うためにあるみたいだ。輸大先噴値売り。

「大霜の朝日の野道みな濡れぬ 秋桜子」

ゴム相場は為替に連動しているだけに商品市場の輸入商品の指標的な存在である。そのゴム相場が売り玉の煎れに次ぐ煎れでようやく煎れ終った格好である。

一応13日の三百二十七円10銭(神戸先限)が〝寄天〟(寄り付き天井)になっている。しかし、大相場の天井は、一本値でなく幾つかの山をつくる。

まして米国とイランの問題やまだ激動期にある為替の推移、そして、暴騰を続けるフレートなどの関連で下げ幅を大きく切り返すエネルギーは相場が持っている。一応天井はしたが、情勢で二番天井、三番天井を取りにいくものと見て、安場を売るのはリスクが大きいだろう。

相場は、売り込むと下げるものでも抵抗が出来る。

精糖相場は、海外高についていけない。

二百二十円までは煎れと新規買いと、海外高等で来たが、国内実勢が伴なわない。また、二十円どころは相当な買いつきがある。いわゆる回転してきた玉が高値で、思い切り玉をひろげた。

先月受けた仕手筋(商社)も、実勢がそっぽをむいているため難渋しているみたいだ。品物がないわけでない。まして売れ行きは非常に悪い。

海外がゆるみ、円安が止まれば国内は取組悪でS安ものだろう。線型は、頭が重くてしようがない。

輸大期近限月は戻り新値を買った。商社筋の売り玉はずしに大衆の売り玉が踏まされている。

大阪自社玉は買いが売りを千枚も上回っている。

東京自社玉は売りが買いを三千枚上回っている。

大衆の買い―といっても筋ものだが―を特定の店が自社玉売りで攻防熾烈。食うか食われるか。

期近のつなぎ売りをはずしている商社は、その分を先にヘッジしなおす。

フレートに火がついているだけに、商社としても手当てを躊躇する。まして為替がらみだから、国内定期をフルに活用するしかない。期近三本は手のほどこしようがないが先限はあと百円、百五十円の上値は要警戒である。

それにしても小豆は塩たれてしまって、斯近限月がチンタラ、チンタラ値が消える。

余り物に値なし―というのは、この事を言う。東西小豆自社玉比率を見れば、まだまだ悪さを引きずるだろう。

●編集部註
1979年のイラン革命は各方面を刺激した。

この革命でイランはシーア派が実権を握った。

スンニ派の国々は革命後のイランを脅威に感じる。スンニ派の国イラクと戦争が起こるのは翌年だ。

この年の11月には、イスラム過激派がサウジアラビアにある聖地メッカの礼拝堂を選挙するという時間が起こっている。