昭和の風林史(昭和五八年四月十一日掲載分)

2019年04月22日

輸大更に棒立ちの可能性

輸大は売り方征伐。大々的積み上げが残っている。ゴムは山雨まさに来たらん風情。

ゴムの買い仕手は日本を買って、ロンドンに売りヘッジかけているのでないか?と。

シンガポール納会は三㌣安で三千二百㌧の受け。

週間棒は売り線。しかしマバラ人気は押し目買い気が強くなった。

売り方は、もうあと五円下げると玉の回転が利きだす。逆に買い方は数回転してきたゆとりがあるから押し目をすかさず仕込む。

週末の地合を見ていると、まだまだ買い方に力が残っている。しかし、二三〇円どころの週間棒の窓を埋めなければ大きく上に持っていけない。

東京では豊で売って明治で買う。神戸は豊で売って岡地で買う。手口からの傾向は巧妙であるけれど買い値平均は段々上になる。

強気は二八〇円台での総煎れを狙っている。

売り方は、それに耐えられるだけの資力を確保して踏まなければ勝つ。

輸大は煎れている。当限は15日からまた増証になる。追証の上の臨増しは踏みを誘発する。

取り組み表で目立つ売り店のどの限月の玉もすべて逆境である。

中豆20万㌧成約で叩くだけ叩いた反動である。

15日からの交易会は恐らく数量的に纏まらず、値段は大幅アップになるだろう。

枯草にガソリン撒いて火を付けるようなもの。

安値おぼえが抜けないから買いづらいけれど、トレンドからいえば東京去年の四月10日高値五千10円指呼に買う力をためている。

老人のお遊びゲート・ボールの世界の小豆は場所をとらない。銭がかからない。無理しない。若い人に興味がない。うららかのんびり春の山(天井)だ。

●編集部註
 風林火山のゲートボール弄りが止まらない。
 それは裏返すと、小豆相場への愛の深さと嘆息の大きさと言えるだろう。
 間もなく平成が終わろうとしているが、昭和が終わり、平成が始まって間もない頃まで、商品相場にしろ、株式相場にしろ、為替相場にしろ、市場での売買の最前線はさながら闘技場であった。
 1990年(平成2年)に放映された倉本聰脚本のドラマ「火の用心」で、主役を務めたとんねるずの石橋貴明が演じたのは、兜町の取引所に毎日通う証券会社の場立ち。今見ると手振りがぎこちない。
 当節の電子取引では、注文を巡って人と人が声を荒げ、手を振り、ぶつかり合うからセリ(競り)なのだとは気付くまい。 
まして、昭和の鉄火場で商いが薄いとなると、寂寥感は如何ばかりか…。