昭和の風林史(昭和五八年四月六日掲載分)

2019年04月17日

勝負かけるならゴム売り

ゴム取は流石冷静そのもの。取引所はこうあるべきだ。相場は八合目、九合目。

輸入大豆の売り方が逆境に立たされた。

売ってさえおけばよいという時代が終わった。

シカゴは取り組みが増加傾向。幻の投機家が帰ってきた。

そしてコーン・ベルト地帯の天候不順→作付け遅れに関心集中。

日本の穀取相場はシカゴ高を先取りして、あたかも穀取相場がシカゴをリードするかの如く。

自己玉は再び大衆買いを反映して売り建枚数増加である。

押し目待つ日に押し目なしで、バスに乗り遅れるなと新値に飛びつく。

そしてその玉がすぐ手数料抜けるのだから愈々超ド級戦艦の出港だ。

15日からの交易会が当面の鍵。輸入商社は積極的な姿勢で商談にのぞむだろう。中国側がシカゴを眺めて、どのような態度に出るか。

それにしても、あれほど弱気支配の輸大が、なんとまあ強気のふえた事。

さてゴムのほうはシンガポールの納会8日は、これまで、たいがい大きな変化をもたらせている。

月曜は筋店三社で東京千枚ほどの買い手口。

全限60円台に煽って、まだ行くぞ、さあ大きいぞといわんばかりだが、買い玉逆ピラミッドに増加して、買い方は逃げ場があるのだろうか。

それにしてもゴムはこれからが面白いところ。10円一発で上げる相場は、10円一呼吸で下げもする。10万にならんとする取り組み。相手はロンドン、シンガポール、東京を股にかけた大仕手。

すでに相場には崩れの兆候が見える。買い方はそれを巻き返してくる。

日柄を食った仕手相場の末期に見せる現象である。

流石ゴム取は穀取みたいなことがない。解け合いや違約の不安もない。

●編集部註
 〝人は弱いから群れるのではない。群れるから弱くなるのだ〟という言葉がある。竹中労の言葉とも、寺山修司の言葉ともいわれるが、どちらの言葉かはっきりしない。
 この言葉は銘柄や市場を問わず、仕手筋に通じる言葉だなと思ってしまう。知ったら仕舞いで、ロールモデルと持てはやされた時点で、もうそこで繰り出された手法は研究し尽くされ、使えなくなる。つまり、群れたが故に弱くなってしまう。
 その昔「や」のつく反社会的総合商社のトップにおられた方が仕手の魅力と魔力に憑りつかれ、現役時代に活動資金を相場で捻出していたという話を何処かで読んだ。
 今現在、そんな彼らが対峙しているのはプロではなくAIなのだとか。