昭和の風林史(昭和五八年十月四日掲載分)

2019年10月23日

小豆・軟弱路線上の小高下

輸大は戻す力は十分残している。小豆は大勢的トレンド下向きで軟弱路線である。

そうはいっても相場の大局的なものは書いておこうと思うが、その前に横道にそれて、前橋乾繭取引所もそうらしいが豊橋乾繭取引所と取引員協会は新聞記者を大切にする。

去年の蚕糸業視察の折りは、あたりが夕焼けに染まる時分、岩本常務のご案内で徳川家康や仏法僧で有名な鳳来寺山まで足をのばした。鳳来寺山は一度はきてみたかったところだ。その夜は湯谷温泉で前日捕えられた猪がお膳にあがって、これがまたおいしかった想い出がある。

さて、人気全般の空気としての輸入大豆相場は弱気がふえて売り込むと力のある筋が強引に買えば、まだまだ相場は強気勢力下にあるから勢いのある反発をみせる。

相場が死んでしまってもう駄目だ―という骸(むくろ)になっていないうちは、逆らうと弱った犬でも噛みつくようなもので、調子に乗って叩いたら怒る。

さりとて、まだ上だ、上だと、高値おぼえで、これまた勢いにまかせて買うようだと、一度は煎れ出尽くした相場だから足元ご用心とばかり力なく倒れる。

どのような相場でも天井打ったあと、かなり下げた地点から急反騰するもので、いわゆるこれが二番天井取りの動きになる。

この二番取りの相場を思い切り摑むと、資力あればあるほど値頃観で難平買い下がりして苦労する。

小豆のほうは、取り組みや手口(出来高)が大きくならない以上は大勢下げトレンドから脱出できないと見ておけばよいだろう。

今のところ強気で先限三万二千円あたり。弱気で二万九千五百円あたりの範囲内を考えている。

極端な二万六千円を言う人もいなければ三万四千円を考える人もいない。

ということは細々と軟弱路線上の小高下相場か。

●編集部註
 筆は一本、箸は二本―。 明治以降、ジャーナリズムという存在は、羽織ごろの類と同一視されていた。赤新聞、イエロージャーナリズム、ブラックジャーナリスト…。頭に色がつくと大概悪い。宮武外骨みたいな存在は稀有であった。
 いま、香港ではデモだ、覆面禁止だと大変な事になっているのだが、現地を取材するジャーナリストのSNSを見ると、今回の騒動の取材に来たジ ャーナリスト達に対して、現地の人々は優しいのだとか。現地のリアル情報を国際社会に届けてくれるのが有難いのだという。
 逆に言えば、それだけアンリアルな情報や、意図的な情報操作の動きが世に広まっているのだとも言えるだろう。