昭和の風林史(昭和五八年十月七日掲載分)

2019年10月28日

小豆・崩れるための前夜祭

小豆はS高近辺の熱狂場面成り行き売り場になるだろう。下げるための上げだ。

西のほうは取り組み、出来高を見ても判るように小豆が依然人気を維持しているが、東は圧倒的に輸入大豆が相場の主流である。

関東の読者からは小豆より輸大を多く書けといわれ、西のほうの読者は、やはり小豆のほうを期待する。その小豆だが、先のほうで二千五、六百円あたりあってくれたら、これはもう判りやすい売り場だ。

雪でも霙でも降ったほうがよい。その場はワッと人気盛り上がりで値も走ろうが、絶好抜く手も見せず売る急所だ。

役所のほうの輸入枠は最低八〇〇万㌦と予想されている。恐らく明日あたり判るだろうが、役所も産地のお天気模様を見ているふうで雪だ、氷だ、被害だ―となれば、その減収分の枠拡大作業にかかるのだろう。

という事ならば、(1)産地に被害が出て、(2)S高に買われて、(3)輸入枠拡大して、(4)あと暴落という筋書きになる。

これなら売り方も、買い方も両方結構という相場。

輸大のほうはシカゴは完全天井打ち。しかし高なぐれで気を持たす。

商社も問屋も製油筋も食品大豆実需筋もシカゴの燃えている熱いところを腹一杯買ってしまった。

シカゴが下げてみれば、ノツノツもたれだす。

穀取輸大は大衆筋高値?みで、自己玉は下げ賛成パターン。

ここは押したり突いたりである。市場で注目されている大手買い方の呉一岳氏(森本圭一氏代行)の去就が注目されるが、力を入れて買えば買うほどあとが面白くなるという見方。

すでにトレンドは袈裟がけ85度斜線帯に泳いでいる。だから戻り戻りを売って前に回す方針なら高値から千丁崩しが次なる輸大のストーリーだ。

●編集部註
 「インターネット」という概念が提唱されたのは1982年頃とされている。PCが拡大普及して、デジタルでのテクストアーカイブが意識され始めたのがそれから10年後。つまり我々がデジタルで追跡出来る情報は、せいぜい20~25年前、古くても30年前に入力したものが限界とされる。
 故に「呉一岳」「森本圭一」とネットで調べてもなかなか出てこない。
 これがもう10~20年前の出来事なら我々には鍋島高明氏の著述がある。
 80年代、保存メディアも栄枯盛衰があり、バラバラで統一性がない。
 今はまだ大丈夫だが、このまま対策を講じずに何十年何百年と時間が経過すると、80年代は文化史上のミッシングリンクになる可能性がある。