昭和の風林史(昭和五八年十二月六日掲載分)

2019年12月23日

日は暮れて道さらに遠し

小豆は二万八千円を割ってから本当のガラ(瓦落)がくるだろう。非情師走崩しへ。

小豆の行き着く下値をどのあたりに見ておくか?のところで、目先的な小高下を考える必要はない。

いずれ下値で限月間のサヤ修正という動きになろう。

そのサヤ修正即ち逆ザヤの解消を見てから売り戦線から軍を退く。

今回の相場を見ていても世間常識の相場観や材料を伴った解釈が、いかにものの用をなさなかったかよく判る。

崩れてきて初めて相場は相場に聞くべきだと痛感し、値頃観通用せずを知るのである。

全限三万円割れという相場。水準としては二万五千円あたり。限月間のサヤが横並び。

そのようなところまで行くだろう。

売り玉は回転が利いている。買い玉はシビレている。年末だけにこの差は天地の違いである。

それと、この相場(1)大底が入っていない。(2)値頃観が支配して三万円割れの水準を新規売りできない気持ち。(3)前二本限月の逆ザヤが気になっている。(4)高値買い玉を投げきっていない。

従って本当の瓦落(がら)は先三本が二万八千円を割ってからだろう。

買い玉総懺悔というところがまだない。昭和58年小豆相場が終わるという時は非常無常の凄惨(せいさん)荒涼の市場とならなければゲームは終わらぬ。

目先としては買い方の抵抗のような場面もあれば下げ止まったかに見えたりもしようが、トレンドはごく自然の水の流れの中にある。強気するところなどさらさらなしだ。

今の小豆を見ていて思うのは日暮れて道遠しという言葉と、夜道に日は暮れぬという言葉である。
この道行くは難儀と知りつゝ歩むは難儀道なればなり。下げ相場の序の口であることを忘れぬように。

●編集部註
 この道を行けばどうなるものか、危ぶむなかれ、危ぶめば道はなし、踏み出せばその一歩が道となる、迷わず行けよ、行けばわかる―。
 と、ここまで来た所で一部の方は、大きな赤いマフラータオルを首からぶら下げた大男がこの言葉を口にした後、イチ、ニ、サン、ダーッ!と絶叫し、炎のファイターが流れる所までが脳内再生出来る。
 今考えるとこの頃、その男がメインイベントになるプロレスの試合が、金曜の夜8時に全国放送されていた。裏番組は石原裕次郎らが出演する「太陽にほえろ」である。
 この年、その男は今も続くIWGPを立ち上げ、優勝決定戦でハルク・ホーガンに失神KO負けする。