昭和の風林史(昭和五八年十一月十六日掲載分)

2019年12月03日

秋風落莫満目粛全の運命

強気は、「もう、もう」言っている。もうはまだなり、これからなり。下は深いです。

小豆の下げに驚いている人が多いが、こんな判りきっている下げになぜ驚くのか理解できないが、やはりポジションによる見解の相違であろう。

流れとしては、かなり深い下値を取りに行こうとしている。

端境期相場、入船遅れ相場、凶作蒸し返し、そして煎れ相場、それらが終わったのであるから次は需給緩和、高値買いつきの玉整理、逆ザヤ解消、水準訂正という動きがくる。

問題は値頃観だ。三万一千円割れは安いと見るのは高値おぼえである。

誰一人いまのところ二万八千円とか二万五千円という相場を考えていない。

しかし、月末→師走にかけて、三万円割れ→二万八千円という、この期におよんでS安とは…という惨状に唖然とするだろう。

とりあえず二月限で先日の頭から五千丁下げ、ピンで40万円は節分まで待たず、クリスマスまでもいかず取れると思っている。その時の目途は二月限の二万八千五百円あたり。

当面は利食い戻しも入るが、流れというものを?んでいる限り利食い戻しは売りの好所になる。

相場というものは産地の相場を見ても判るように天井したら現物価格も凶作もあったものでない。

天井したものは大底打つまで戻しては下げ、戻しては崩れる。

このような時は強弱は不要だ。売り玉を流れに乗せておけばよい。

取引員自己玉は、なんとひどいことか。買いになったとたんの崩れである。

今年に入って小豆の自己玉だけは東京音頭でまったく手が合わない。

選挙が済めば自由化に近い状態になる。来年の春は二万三千円があってもおかしくない相場展開になっているだろうが当面は三万円割れが目標。

●編集部註
 今回の文章に〝選挙が済めば〟とあるが、これは12月18日の衆議院選挙の事を指している。
 この2カ月前、ロッキード事件で逮捕された田中角栄が一審で懲役4年、追徴金5臆円の実刑判決を受けた。この判決を受けて政局を打開するために与党は衆議院を解散。この選挙が実施されたとされている。
 結果は定数511に対して自民党が獲得した議席は211。過半数に届かず実質的な敗北であったが、新自由クラブとの連立政権で乗り切り、12月27日に第2次中曽根内閣が成立する。
 一方、この選挙で田中角栄は新潟3区から立候補。22万票の圧倒的支持を受けて当選する。