昭和の風林史(昭和五八年六月十一日掲載分)

2019年06月25日

小豆は三万円吹き抜けへ

小豆が一番判りやすいし三万円乗せが早い。輸入大豆も基調が非常に強い。

円続落で精糖、ゴム、輸入大豆が熱狂高。

見ていると、なんだかんだと自己玉ポジションは逆境にある。

強弱を持った玉に対してただ単に機械的に相対する自己玉は概して成績が悪いのは当然だろう。

小豆の急上昇に対して市場は無条件強気になりきれない。

ひとまず踏んではみたものの、また売りたいという気を引きずっている。

小豆東西合計自己玉売り九千二百枚に対して買い三千四百枚。この差がグンと詰まるはずだ。

作付け面積の増反と密植が気になって相場が高ければ高いほど玄人筋は売ってくる。

しかし発芽後の低温や降霜あるいは降雹、長雨など油断ならないだけに、作にキズがついたとなればS高二連発ぐらいやってしまう。

近畿地方は百年来の旱天だそうだ。気象専門家は昭和48年に似ているという。48年の北海道は悪くなかったが狂乱物価(石油ショック)で商品相場は荒れ狂った年である。

いまの小豆は押したら無条件買い。

とにかく若い相場についていけ。目立つあの店の売り玉も、この店の売り玉も踏み終わるまでは息の長い相場が続く。

第一の目標先限三万円乗せ。小豆の長大波動はだいたい六千円幅だから今夏三万二、三千円はあっても驚くに当たらない。

輸入大豆の動き足が荒々しい。シカゴは押し目完了。円安背景に日照り続きの夏は豆腐の需要も伸びる。また豆乳の需要も爆発的なのびである。

輸大の波動はテンポの速い上伸トレンドの中に安定した姿勢だから、これに火がついたらポンポンS高でいく。それは来月かもしれないが、もう下に用のない相場である。他商品も面白いが穀取が最高だろう。

●編集部註
 とにかく若い相場についていけ―。
 銘柄は違うが、1999年9月中旬からの東京金相場がこの時の小豆相場を取り巻く市場参加者の心理状態に近いのではないかと思う。
 読者の方々の中には、この頃の情景を覚えておられるかも知れない。
 99年9月16日に先限価格で836円を記録した東京金は6営業日後に905円まで上昇。ストップ高に張り付く。〝買えない相場は強い〟の典型例となっていた。
 同年12月にも、同様の相場展開が出現している。この時は、904円から3カ月弱の日柄を要して1095円まで上昇。穀物相場と違い、現物が腐らぬ銘柄には強みがある。