昭和の風林史(昭和五八年六月二十二日掲載分)

2019年07月04日

玄人筋本気で強気に転換

小豆が魔性を発揮すると理屈では割り切れない動きになる。輸大は納会後浮上する。

目先を考えると、この小豆は難しく見える所に入ったが、中長期的ならどこを買ってもよい。

発芽直後の低温障害もさることながら、生育遅れや、今後に予想される不順な天気を思うとやはり三万三千円あたりがなければならない。

相場が高くなれば、輸入枠の問題や早期発券も取沙汰され風当たりがきつくなり、その度に波乱も展開するだろう。

しかし昭和56年の板崎相場に見た如く大勢大天井打ちまでは谷深ければ山再び高し。

次から次へと買い方に味方する材料がでてくる。

毎年いま時分になるとツキがどちらにあるかと考える。

このツキというもの目には見えないが、絶えずつきまとうもので、二連休明け後の各紙の大々的な異常気象の記事はまさしく買い方にほほえんだ。

なにしろ相手がお天気であるから若い相場のうちは需要供給も、内部要因もあったものではない。

春天井(三月八日)、青田底(六月六日)、そしてこれが夏天井の秋底となるだろう。

いまの段階では三万三千円あたりでどのような展開になるか。

そしてその後三万八千円という相場を考える。

これは大きなトレンドによる観測で、いまの所第一目標の三万三千円に焦点を合わせればよい。

次に輸入大豆だが、おそらく当限納会後この相場は上昇に転ずるだろう。

シカゴも理想的な下値洗いを終わっている。

小豆で利食いした人達は安値に放置されている大豆に回ることも考えられる。

アメリカ穀倉地帯にこの夏大きなドラマが展開するだろう。

●編集部註
 ファンダメンタルなど糞の役にも立たない?。
 とある高名なテクニカルアナリストの至言だ。かと言ってファンダメンタルを無視せず、並みのエコノミストよりもきっちりと統計データを読み込んでいるから言葉に重みがある。テクニカルが骨なら、ファンダメンタルはロジックを組み立てる上での血や肉であるという事になる。
 ローソク足の面白いところは、市場参加者の行動パターンの集積体であるが故に、銘柄を問わずよく似たパターンが形成上に登場するという事ではないか。
 この時の小豆相場は「買えない相場は強い」を体現している。現在の金相場を巡る市場参加者の心理とローソク足に現れる線形は、どことなくこの時の小豆相場に近い。