昭和の風林史(昭和五八年五月十九日掲載分)

2019年05月30日

ゴム、砂糖、輸大売り方針

小豆は黙っていても起き上がってゆく。輸大は崩れ接近中。精糖、ゴムは売り。

砂糖が人気チャンネル。砂糖とゴムの値段が似たところだし、立会も同じ時間帯で両方のお客を持つセールスは商い大出来でこのところ嬉しい過労が続いている。

NY砂糖続伸。国内当限は踏み上げだが、先の方は煎れるものはほとんど手詰めてさしもの上げ相場にもかげりがでてきた。おそらくNYも日本の商社の飛びつき買い一巡すれば相応の反落がくる。

先の方の二〇四円、五円、六円は、標的をひきつけておいて狙い打ちのところである。三空煎れ上げ大出来高の相場は怖いようなところを売るのがコツ。

ゴムにしてもそれは言えた。ゴムの二五〇円台から六〇円台は売るのが怖いところであったが、四カ月も五カ月も上げ続けた相場は在庫が漸増の兆が見えたとこが絶好の売りだった。

目先先限の二三〇円あたりまで落ちる姿である。

小豆の方はこれはもう強弱は無用。春天井の青田底型である。

ときならぬ雪のため相場が跳ねたと見る人もいるが、それは違う。相場が高くなろうとしている時に雪が降っただけである。

このことは今年のお天気、油断なりませぬと神様が教えたようなもの。

カンカンの弱気の人にどの辺を見ているのですかと聞いてみた。「豊作なら二万四千円」。思わずアハハと声が出た。「話にならんかね?」と言う。向こうもアハハと笑う。

輸入大豆は思わぬ下げがくるだろう。大阪先限三八〇〇円、期近三四〇〇円があるはず。

昔近藤紡でも林紡でも需給に逆らって売れない現物を抱いてどれだけ苦労したかわからない。定期の負け戦で現物を受けさせられたら、その現物なくなるまでソーバ様はとことん意地悪くのしかかってくるものだ。

●編集部註
 「現受け」という選択肢をもって商品相場に臨む取引参加者は強い。特に貴金属市場はこの法則が充分に成立する。
 その昔、白金とパラジウムの現受けに立ち会った事がある。金の現受けは珍しくない。白金も昔に比べて増えたような気がする。ただパラジウムの現受けは珍しい。
 金は文字通りちゃんとした1㌔の延べ棒がやって来る。今がどうなっているのかは知らないが、昔の白金とパラジウムは受け渡し品のグラム数がばらばらであったと聞く。
 筆者の場合、白金は縁がコーティングされ、長方形に成形された板チョコのようなものだった。
 一方、パラジウムは噂通りの縁がカッチリと成形されていない金属の板で、グラム数も端数が出ていた記憶がある。