昭和の風林史(昭和五八年五月三十一日掲載分)

2019年06月11日

輸大下放れの転機が接近

小豆は新甫待ち。円安で砂糖、ゴムが買われた。輸大は重い。一雨くればよい。

海外市況入電なしの週明けは円相場安を映して精・粗糖とゴムが買われた。本来なら輸入大豆も買われてよいのだが、このほうは重たい。

東京は粗糖の人気が凄い。海外市況を素直に反映する。

残念ながら関西は粗糖が出来にくい。大阪砂糖取引所に粗糖取り引きの仕組み改善を希望する人が日毎にふえている。要するに売買制度の問題である。

取引所も改善の必要性は認識しているようだ。

さて二二〇円目標で精糖相場に対する人気は、まず強気するのが相場の常識になっている。

海外市況もすこぶる強かった。精・粗糖相場は一にも二にも海外次第だから難かしく考えないでついてきた人が儲かった。

買いで大幅利食いした人は目下静観している。

ゴム相場で買い玉利食いしたあとはドテン売りに回って、その後の大上げにたいがいやられた経験のある人達だから砂糖を利食いしても売ってはこない。

S安二発叩き込んだあとS高二発で切り返し、押した幅の倍返しを今取りにいく精糖だ。二百10円抜けは煎れが出よう。そこを売り狙う手が必至と見る。

ゴムは来月証拠金が下がる。再び人気を集めるだろう。週明けは罫線筋の煎れと飛びつき買い。半値戻し地点をどう判断するか。

全般円高予想が円安に狂って、このショックが大きかった。

小豆は新穀(11限)登場待ちで薄商い。

玉の出具合いによる小高下だが依然玄人筋は弱い。

大納言が悪役で、ホクレンあたりこの大納言を集めてタナ上げすれば相場は舞い上がるのだが。

輸大は地盤陥没が近いように思えてしようがない。一五〇円ほど下げるべき日柄にきているのだが。
●編集部註
 全くもって制度の問題であるという事は、この頃から言われていた。運営側に言い分はあるだろうが、不作為の罪ではないかと問われたら、一体何と答えるのだろう。
 市場は「しじょう」だけでなく「いちば」とも読める。売り手と買い手のニーズが求められるのに、お上も相場に参加して、百戦錬磨の玄人さえもボロボロになるような恐ろしい鉄火場、というイメージが素人に嫌忌されたのは致命的だった。
 この年の6月、米国で「大逆転」というコメディ映画が公開。原題が「Trading Places」とあるように、舞台はシカゴ市場の冷凍オレンジジュース相場―という話は以前も書いたが、ここまで人口に膾炙する努力はするべきであった。