昭和の風林史(昭和五八年三月三十日掲載分)

2019年04月11日

輸大は愚鈍に徹して強気

輸大は値頃観で売ると四月ひどい目にあう。忍の一字のあとは愚の一字で強気一貫。

あれほど弱人気だった輸入大豆相場が様相急変している。

納会も弱気の思惑はずれ。

そこへシカゴ高、円安ときては、いかな弱気も気が持てず踏んでいた。

中豆、中豆、夜が明けたら中豆圧迫。強気するのは阿呆か馬鹿かといわんばかりの市場だった。

取引員自己玉売りも三月中旬当時から東西合計四千五百枚も急減し、買いが二千五百枚の増。

店は食われたという格好。

オーバー・ヘッジャーも顔色なしだ。恐るべきは大底の入った相場。PIKは刺激剤に過ぎない。

ピンで50万円とまでは、とてもまだいかないが、一月10日安値6月限東京三千五百十円。いまその6月限は四千二、三十円。

月末は押し目を入れるところであろうが、安値売りが捕まったままだから、これが踏み終わるまで押し目買い一貫。

決して値頃観で売ってはいけない。

また、交易会で、どんな材料が飛び出すか判らない。この場合、売り材料ではなく買い材料の可能性が強い。

高値飛びつかず、ほどほど利食い。押し目すかさず買えば四月花咲く大相場の展開に乗れる。

小豆は納会ホクレンの受け。今月決算の関係で良い数字を出したい。

現物押さえているから売り屋のカラ売り見え見え。

場勘と追証で攻めてくるから煎れが出る。

資金さえ続けば三万円あってもよいつもりで売り上がれば四月この反動がくる。

ホクレンというマンモス買い仕手に真っ向から立ち向かっても勝ち目なし。

相場が値を出しきって疲れきるのを待つ。要するに相手にせず近寄らず。

ゴムは急落後の反動戻し。このゆれ戻し伸びきったところ再度売り場。

●編集部註
 〝ホクレンというマンモス買い仕手に真っ向から立ち向かっても勝ち目なし〟という記述から、風林火山は先般、売り方を「ベトコン」に投影した。

 米国が軍事介入した所謂「ベトナム戦争」よりも前、ベトナムはフランスと戦って勝利していた。当時、ゲリラ戦にかけては最強と言ってよい。

 枯葉剤を巻き、ナパーム弾を落としてもゲリラの勢いは収まる事無く、遂には米国も撤退を余儀なくされる。「ハンバーガーヒル」「地獄の黙示録」「プラトーン」等々、ベトナム戦争を描いた映画作品は枚挙に暇がない。