昭和の風林史(昭和五八年一月二七日掲載分)2019年02月08日 |
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輸大・奔騰まさに接近せり 輸大は安値取り組みだけに怖い。売り屋の天下も終わりつつある。奔騰まさに近し。 輸入大豆は納会前節で悪目を出しきった感じだった。 軍略兵法に「大軍に兵略なし」という。 崩れても崩れても新手の買いが現われては、いかな売り方現物背景とはいえ、危険を背負ったオーバー・ヘッジだけに心もとなく、しかも売りの水準が低く、低くなることは戦いの場所が不利になるということだ。 世の中、ものには相場というものがある。 時に、その相場を踏みはずすこともあるが、時間の経過、即ち日柄によって、行き過ぎは訂正される。 この、時間というものは、情報の伝達速度といってもよい。大豆や投機に関心ある人たちが、そんなに安いのなら買ってみようと、関心が集まるのも、一種の情報伝達による、考えかたの変化、これを人の気、即ち人気という。 輸大取り組み三市場合計十七万枚オーバー。 根強い大衆買いである。 それが安値取り組みであるのが怖い。 納会前夜は悲観の極であったが、予測と現実は裏腹に世の中動いていく。 これで、わが党も愁眉を開く段階。 恐らく早ければ、この月末、遅くとも二月新甫→節分にかけて奔然と上昇する場面を迎えるだろう。 信は力なりといった陸続と新手の強力買い玉が参入しつつある。 大軍にまさしく兵略なしでよい。買い玉引かされ呻吟の者、しばしここ両日忍の一字。投げるべからず。 小豆は大阪高納会。だからどうというものでない。相場は先のほうの限月七千円台は有り難い売り場である。 いかにも出直りの格好で強気に期待を持たせる線型なれど、これが、ストトンと抜け落ちるから、月末、新甫を、よくよく用心しなければならないのだ。 |