昭和の風林史(昭和五八年一月三一日掲載分)

2019年02月14日

小豆の売りは踏む事勿れ

小豆は気の抜けたような崩れがくるだろう。大豆は安値陽線三本強力上昇暗示。

小豆は総強気になった。なかでも玄人中の玄人が強い。

売ってくるのはマバラ大衆である。

玄人筋は八千五百円ないし九千円をみている。

ホクレン陽動相場だ。

農水省支援相場でもある。

それで果たして相場が思うように高くなるだろうか。

三晶が買っているという事も、心理的に買い方を心丈夫にしているが、三晶が売ろうと買おうと気にする事はない。

小豆の線型はほれぼれする買い線に違いない。

ゆくゆくは三万円という声になるのも当然だ。

しかし出来高と取り組みがそこまで支援するだろうか。

小豆はたしかに腐ってもタイであるけれども、今の相場の主流は輸入大豆である。

売りあき気分と底入れ人気、そしてなんとなく希望の持てそうなムード、これが今の小豆をつつんでいる空気であるが、まるでお祭りのようにあたり一面浮かれた強気ばかりみているとこの小豆、そんな手に乗せられてたまるか―という気になる。

小豆の売りは踏む事勿れ。どこまでも食いついて凧の糸と相場の資金はきれる事なく売り上がれば苦労した分報われよう。

輸入大豆はこれはもう、黒板が変わっている。

三百円棒が立つのを、いまかいまかと待つ姿。

安値の陽線三本は将来の大相場展開を暗示している事を知るべきだ。
●編集部註
 1983年、国内大豆が週足で美しい逆三尊パターンの形成に動き出した時、東京小豆は美しいダブルボトムの線形を形成し始めていた。
 罪なチャートパターンである。いや、むしろ先物相場らしい線形と言って差支えないかも知れない。陽線が続けば買いが入ってくる。そこを容赦なく下落が襲い、1月安値を割り込んで、買い方の心根を折る。大豆はコツンと安値で音がしたが、小豆は買い方の心にポキリという音を鳴らした。
 そこからの上げはエゲツない。ザラバではなく、板寄せ取引、しかも手振りであったので当時の取引現場は騒然としていたのではないか。
 電子取引では味わえない、怒号が飛び交うダイナミックな現場であったと想像する。
 話は変わるが、198 3年1月はインターネット元年。元々軍事目的で研究が進められていたコンピューター・ネットワークが、インターネット・プロトコル(IP)に切り替わったのがこの年の1月であった。ファミコン誕生もこの年である。