昭和の風林史(昭和五九年二月三日掲載分)

2020年02月27日

乾繭が大化け様相序の口

若い相場の乾繭に人気が移る。小豆は今週週間棒陰線で崩れに入る。銀は売り場。

乾繭が人気化している。先限引き継ぎ四千円(前乾)どころで連続四本陽線を立て、五本目S高強烈陽線。そして三百円台に窓をあけてアッという間に三八〇円高をした。

そのあと窓を埋める押しを入れ、これがまた先月30・31日・1日と三本陽線で2日は戻り新値。

チャートからの判断では(1)底が入った。(2)若い相場。(3)とりあえず(前乾先限)五九〇円の窓を埋めにいく。(4)57年八月天井からの下げトレンド週足51本目で一番底(58年八月)。72本目(本年一月)で駄目底。(5)材料的には減産と輸入削減等政策面による需給改善方向。⑥買い仕手的気配など、流れの変化が感じられる。

目下のところ強気でも四千五百円から六百円あたりまでと小さく見ているが、減産→天候不順というパターンも考えておかなければならない。

相場社会では『政策は信ずべし、されど信ずべからず』という。六千円台から二千丁も下げたのは政策は信ずべからずの相場が出たわけで、それが出尽くせば今度は、信ずべしの相場に変化するものである。

ところで小豆のほうだが今週週間棒(先限)が陰線を引くと、三千丁や四千丁崩れる相場に泥足でズカズカ入っていくだろう。

二月も三月も品不足だし需要期控えだから―という強気の支柱もひとたび変化した相場の流れには勝てないという“相場は相場だった”という場面を迎えやはり節分天井だったのかとなりそう。

さてシルバー(銀)のほうだが浮かれて高値?みになりはせんか。NYコメックス銀の線型は底値にとどいていないだけに安心買いしていると冷水をかぶりかねん。国内の70円台は伸びきったところを軽く売り上がるのも方法か。

●編集部註
 少し前に、ある商品先物会社が廃業した。その会社は2000年代にある人物が買収した会社として知られていた。
 その人物は商品先物のコミッションセールスから身を興し、途中絵画の販売等も手掛けつつ、一説では100億円以上稼いだと言われる人物であり、大儲けした、と広く世に知れ渡った取引が乾繭市場であった。ただ、それは今回の記事が出てから約10年後の話だ。
 その時、乾繭相場で相場好きの実業家が100億円を超す巨損を出した事がニュースになった。
 その実業家は本業以外にある商品会社の筆頭株主でもあったが、冒頭の人物は、その商品会社の外務員として勤務。オーナーに向かっていた。