昭和の風林史(昭和五九年二月二十日掲載分)

2020年03月13日

輸大は窓埋めて底探り中

輸入大豆は窓を埋めて下値固めである。シカゴがナベ底をつくれば判りやすくなる。

輸入大豆は17日夜放れ高した空間窓を埋める動きで、もしこの窓埋める動きで、もしこの窓埋めずに下五本の日足線を“捨て子”にしてしまう相場だと安値から四百円戻し→六百円戻しの激しい局面になるが、いまは(1)まだ時期的に支援材料がない。(2)取引員自己玉の売りが仕勝っている。(3)シカゴの様子と(4)中国大豆の圧迫。(5)当限納会を待ちたい―というところだけに、底値は手ざわりで判りかけたが、追う相場でなく待つ相場という見方でよいと思う。

シカゴは今月上旬の六㌦90瞬間的割れで、だいたいこれも下げの終末点に入り、しかも人気が極端に弱い。作付け面積についての予想はまだまだこれからのもので、コーンと大豆の価格絡みで農家の考えはふえもし、減りもするだろうが、投機家にしても今年の天候(作柄)に関心の集まる時期に入ることから、安値は拾っていく動きに変化するだろう。

東京銀は、74円10を買い切れば弾みがつく。戻りは商社筋の売りものをかぶるが、上場当初の安値取り組みが、そのまま上に放り上げられ大衆筋の買いは少なくとも二、三回転している。もし72円を割るような場面があれば買い難平をかける待機組が多い。

小豆は17日後場一節大穀当限引けあと30枚の店別付け替えに読者から声を荒くして電話があったが、相場に怒りは禁物。大穀の市場にいちいち腹を立てていたら身がもたんし、付け替えの裏の事情など詮索してもはじまらんのでなかろうか。要するにほとんどの人が無関心の時期である。
また、小豆の相場もトレンド定まらず、逆張り的な動きで魅力がないところ。

●編集部註
 先般、当時のNY金及びNYダウの日足を掲載したが、今回は当時の東京金と東京銀の日足を見てみたい。
 結論から先に書くが、この頃の国内金銀先物市場の価格が直近のピークであった。〝もし72円を割るような場面があれば買い難平をかける待機組が多い〟とあるが、これこそが相場あるある。5月に銀相場は70円をも割り込んでしまった。
 ただ、銀が5月に新安値を更新したのに対し、東京金は4月に新安値を更新。所謂「異市場間強気ダイバージェンス」が発生。ここで買い参入した投資家は存外多かったのではないかと思われる。
 しかし、先週の当欄でNY金のチャートをご覧になった方はお分かりのように、ここはたまゆらの上げに過ぎなかった。お初、徳兵衛、曽根崎心中なら序盤。「此の世のなごり。夜もなごり…」で始まる最後の見せ場は、まだ先の先である。