昭和の風林史(昭和五九年二月二三日掲載分)

2020年03月17日

小豆三、四月限が台風の目

小豆の三、四月限が台風の目になりつつある。市場振興と規制強化の矛盾を見るだろう。

東京シルバーが二月四日、高値75円50を一気に買い切った。

このあと軽く押しても基調は四円押しの倍返し79円50。あるいは勢いがつくと、80円台があるだろう。

シルバー現物価格では去年二月に113円がある。その前の年(57年)六月に44円の安値を叩いて八ヵ月を上げたわけだ。

国内現物チャートでは85円から90円のところに窓があって、場合によると80円乗せから、この窓を埋めにいく相場になりかねん。

小豆のほうは三、四月限の買い店動向が関心事で、中国小豆新穀成約量が非常に少なかったことから、春の需要期→北海道播種期→そして発芽期の気象異変を思惑する動きに入りつつあるようだ。

春の需要は、値段の上がっていない古品小豆でなんとでもなるが、定期供用品の極端な品ガスレは、いずれ市場管理の問題になろうが、片方で市場振興の旗を振る手前、取引所としても立場が難かしい。

強気は新しい取引制度(30㎏建)になれば一万八千円→九千円、二万円(今の値にして倍の四万円)が黒板(取引所)の値になろうと期待している。

ただ問題は、受け渡しの供用品が、ほとんど出ないようなものを建てておくことに疑問を持ち、立ち会い停止したらどうかという世論にまで発展するかもしれないから強引な買い煽り、玉締め、買い占め行為は小豆市場の破壊につながり、当然、市場規模を考えたオペレーションが要望されよう。

このことは相場強弱の次元でなく市場継続の次元で判断されることである。

輸入大豆のほうは取引員の自己玉が売り増勢傾向。減ってきた取り組みが増加するかどうか。相場は底値を探っている段階で商いが薄いのも仕方ない。

●編集部註
 一度壊れた相場は、なかなか元には戻らない。白金が低迷している中、海外ではパラジウム相場が昇り龍のように上昇していたが、大商いでも1日700枚を超える事が出来ない東京市場ではお話にならない。それもこれも、一度相場がぶっ壊れて人が寄り付かなくなったためだ。2008年2月、東京パラジウムの出来高は25万枚。取組高は2万5千枚あった。
 何故こんな事を書いたのかというと、今回の銀相場に同じような匂いを感じたからだ。小豆も乾繭も似たような道程を辿っている。愛のない人間が運営に回るとこうなるという典型例を我々は見させられている。