昭和の風林史(昭和五九年二月九日掲載分)

2020年03月04日

営業も寒さで活動が鈍る

寒さ厳しいため営業第一線の活動が鈍り、新規商い停滞して、市場も凍てつきそう。

なにがよいか?と投機家は考える。面白そうな商品を物色する。証拠金の額や相場の夢を追うとなればやはりシルバーだ。しかし東金取の看板を持たないところが多いから、銀の面白さ判っていても、どうにもならない。

銀は長期方針で安ければ難平買い下がり、あとは現物受ければよい。品質の心配も倉敷科も関係ない。また銀に古品も新品もないのだから判りやすい。

今までのどの商品ともまったく異次元の商品だけに、大衆が銀に馴染めば大型市場になるだろう。

看板のないところは輸大でいくしかないが、東穀のIOM別建市場の出現が、どのような変化を他市場にもたらすか、これは時間をかけて見ていかなければならない。

小豆なんか書くなと言われてみたり、小豆に力を入れろと言われたり、読者の心境も複雑なようだ。

小豆で損した人は小豆をみるのも嫌だし、輸大でやられた人は大豆のことを忘れようとする。粗糖にしてもそれはいえる。

営業第一線のセールスマンは、この寒さで活動が鈍っている。雀も烏も毛をふくらませて飛ぼうとしないのだから仕方ない。

輸大の先物四千五百円割れあれば買い下がり。満目荒涼総弱気の市場である。材料という材料すべて買い方に背を向けている。

確かに今買ってすぐに儲かる相場でもなさそうだが、なにかの拍子でドーン安ければ、ギリギリの線の買い玉が投げてくるだろう、そのあたりから長期戦略の買いを組み立ててみる。これをいま流行のドント・ポッチイとでもいうのであろうか。

乾繭は前橋先限四八〇円を買い切ると五九〇円を取りに拍車がかかる姿。線も相場も若さが強味で材料はあとから貨車でくる。

●編集部註
 ここで登場する「ドント・ポッチイ」は、当時流れていた金鳥の使い捨てカイロのテレビCМに由来している。
 80~82年にかけて漫才ブームというものがあって、多くのお笑い芸人がCMに起用されるようになっていた。「ドント・ポッチイ」もその一つ。
 縄文時代と思しき集落で、風吹き荒び凍てつく寒空の中、縄文人と思しき装束を身に纏いし芸人達が「ちゃっぷい、ちゃっぷい」「ドント・ポッチイ」という台詞をただ延々繰り返すだけのCMは評判を呼び、この当時の流行語にもなった。
 金鳥はテレビ、ラジオを問わず、先鋭的且つ人口に膾炙するCMを作る事でよく知られている。