昭和の風林史(昭和五九年三月十六日掲載分)

2020年04月10日

穀取大豆綺麗なWボトム

大豆のシーズンがやてくる。穀取相場は綺麗なWボトム(底)を形成している。

シカゴ大豆は八㌦挑戦前の足踏みである。

トレンドは明らかに上昇気流にある。シカゴ相場界では、トレンドと喧嘩するなかれ―という。

素直にトレンドに従えばよいわけだ。

本日発売の『商品先物市場』(月刊四月号)に住友商事の熊谷伸成氏が、『シカゴ大豆相場の徹底分析』で“大豆は六㌦から八㌦以上は高いし、六㌦以下は安い”―と。

穀取相場は東穀の二ツ(米国産と中国産)の市場の様子(場癖やサヤ関係など)を眺め、まだなんとなく馴染みにくいようだ。

ただ、東穀の米産大豆市場は、オール限月安値取り組みであることを忘れてはいけない。

これは市場が開設された時点によるもので、来年二月限など生まれてから三百円も下げている。反して期近の四月限は生まれ値から百六十円を上げた。

古品買いの新穀(今年播種)売りというパターンが常識的になっている。

前記、住友商事の熊谷氏は「作付けシーズンが近づくと新穀に関する材料によって相場は動くが、旧穀限月も、別の動きをするわけでなく、新旧区別なく連動して動く。旧穀の需給はキャッシュプレミアムという形で定期とは違う現物値で調整される」―と。

当面の関心はコーンの作付け状況と大豆の作付け面積予想である。天候が悪くてコーンの作付けが遅れるようだと、大豆のほうにしわ寄せされ、大豆の作付け面積がふえたりする。

シカゴ罫線は、このあたりで30㌣ぐらいの押し目が入ると、息の長い相場に成長していく。

穀取相場は綺麗なWボトムである。円高で下げた分を取り戻し、春の大底を形成した。期近限月の高値買い辛抱玉も残っているが、先のほうは軽い足どり。

●編集部註
 結論から先に言うと、この時のシカゴ大豆市場は1984年内の上昇トレンドにおける中段の保合い場面にある。
 週足で見ると、2段上げの1段目と2段目の上昇波動をつなぐ鯨幕相場である。従って〝トレンドと喧嘩するなかれ〟〝素直にトレンドに従えばよい〟という指摘は至極真っ当であったといえる。
 あとは「堪え性」の問題であろう。得てして相場は意地悪なもので、4月第二週の陰線はそれまで下げ幅よりも大きく、買い方に疑念を持たせるに余りある下げだった。
 ここで「八㌦以上は高い」という見方が売り屋に勇気を与える。しかしそこから相場は九㌦にあと一手のところで反落。そこから相場は「六㌦以下は安い」という場面まで下落していく。より大きく見ると、2段下げの2段目であった。