昭和の風林史(昭和五七年六月二四日掲載分)

2018年07月09日

下げエネルギーは超ド級

玉はほどけていないから、ますます悪くなっている。下げエネルギーは超ド級クラス。

小豆相場は「激水の疾き石を漂よわすに至るものは勢いなり」という場面に入った。

共産党機関紙〝赤旗〟が六本木筋の小豆買いを紙面で問題にしたことや国会でとりあげられ政治の場に持ち込まれたのを嫌気した。

「旌旗動くは乱るるなり」。納会を前にして、買い陣営に、なにか計算違いがあったように見えた。

渡し物について神経過敏なぐらい調査していた。先月にはなかった事だ。

納会25日は大暴落であろう。渡し物全量一手受けは不可能と見る。

当然売り方の親引で、二番限にすかさず売られて、逆ザヤの解消、仕手相場の終焉(えん)に向かうだろう。値段のほうは、かなりの安値に崩れる。

六月は魔の月である。本間宗久伝にも『六月崩し見ようのこと』と特に注意している。

来月新甫生まれの12月限はめった売りでモノになろう。七月第三週まで下げの基調が続くはずだ。

九限、十限の二千円~三千円圏でボックスになって取り組んだものが、二千円割れ→千五百円割れでバランスが崩れる。

買い方は受け代金よりも増証分と追証分の資金手当てが先決。枚数が大きいし名義も多いから大変だ。

売り方は利食い足が速い。そして流れが決まったと見れば勝負をかけてくる。在庫豊富。来月入荷結構多い。産地天候良好。作柄申し分なし。物の売れ行き極端に悪い。北海物続落。

これで納会全量受けて悪し、受けざれば更に悪し。まさしく進退谷まった図。

売り玉利食いしたあとの下げ幅が、一番おいしいところかもしれない。

●編集部註
 曲がり玉は我慢に我慢を重ねて保有するのに、アタリ玉はちょっと利益が出るとたちまち手放してしまうのは何故なのだろうか。永遠の謎である。
 相場のソの字も知らぬ頃、自分はそんなヘマはしないと思っていた。しかし、いざ現場に出るとやってしまうのである。
 つくづく相場は「未知への飛行」であると知る。この頃日本で公開された米国のサスペンス映画の題名である。2000年にジョージ・クルーニーやリチャード・ドレイファスの出演でリメイクされたので、そちらを記憶されておられる方もいらっしゃるかと思う。
 この作品、ある小説を原作にした映画と内容が似ていると訴訟沙汰になる。最後は和解して両方公開されたが、それがキュ ーブリックの名作『博士の異常な愛情』である。