昭和の風林史(昭和五七年五月四日掲載分)

2018年05月16日

青葉若葉に奔然と上昇だ

連休明けの相場は足の速い上昇になろう。身が軽いからだ。奔然という言葉がピタリ。

新ポが四日というのも正月じゃあるまいし間の抜けた話だ。去年は五月一日三万四千三百七十円(東京)が頭になって25日安値まで二千七百三十円幅を下げている。

今年は四月一日から27日まで三千九百七十円幅を切った。去年より一カ月早い買い場つくりの展開である。

去年は六月急上昇した。一カ月速いテンポになっているから今年は五月急上昇、あれよあれよだ。

今年の月別波動は前にも書いたが一月高、二月下げ、三月高、四月下げ。となると五月高の番。

人気は弱い。結構なことである。人気の強い時に買って儲かった人、手を挙げよ。なにか材料がないと買えない人が多い。

好材料は後から貨車でくる。それを相場は知っているふうだった。

底が入っている。駄目を入れても底は底。

五月の上げは、売り屋がつくると思う。四月の下げを買い屋がつくったのと同じ理くつだ。

ファンダメンタリストは数字を並べて弱気にひねる。この数字というものほど確かに見えて、まやかしなものはない。ヒットラーの法則も、クレムリンの法則も、みなこれである。

だからファンダメンタリストは理路整然と曲がる。

相場は取り組みであり日柄だ。需給は常識程度でよい。そう思う。

取り組みは安値取り組み。特に10月限など新ポから買ってよい。
昔から葉桜直りと言うし、相場は金魚売りに売りなしとも言った。きりきりと矢車まはる迅さかな。早く買わぬと出発します。三千八百円がある。

●編集部註
 古人曰く、買い屋が買って、売り屋が買ったところが天井となり、売り屋が売って、買い屋が売ったところが底になるとのこと。〝五月の上げは、売り屋がつくると思う。四月の下げを買い屋がつくったのと同じ理くつ…〟というのは、まさしくこの法則に則っている。
 ただし、この相場は大局的には既に弱気転換している。大きな売りトレンドの中の買い場という表現が最もふさわしい。
 突き詰めると、相場は時間に集約される。勝敗を問わず、仕掛けて手仕舞いするまでどれくらいの時間を要するのが自分にとってしっくりするか。はたまた相場の節目となる安値はどれぐらいの時間を要するか等々。
 その昔「ゾウの時間、ネズミの時間」という新書がベストセラーになったが、ゾウの相場を張る御仁とネズミの相場を張る御仁とでは考え方や行動が全く違う。